2010年04月13日

外気導入オプションについて

薪ストーブによっては「外気導入オプション」が用意されています。
これは、ストーブが燃焼の為に吸込む空気を、室内のみではなく室外からダクトを通して供給してやるというものです。
これを施工することによって「コールドドラフト」現象を緩和させることが出来ます。

また、高気密住宅において、台所換気扇使用時など屋内からの排気が行なわれ、気圧が負圧になりがちな時に生じるストーブ燃焼空気不足の問題も解決できます。
まぁここ数年の住宅は「吸気口」をもれなく装備している(法律によって設置が義務付けられている)為、昔の気密住宅ほど負圧に寄るような事はなくなりましたね。

いずれにしても薪ストーブとは、室内の空気を取り込んで燃焼に用い
二酸化炭素として煙突から大量に排出する、空気だけの流れを見れば「巨大な換気扇」な訳です。

そして室内の空気が減れば、当然風船がしぼむようにはならないのですから、家のどこかの隙間から外気を吸込む訳です。この外気が著しく低い温度であればあるほど、室内の人間には体感することが出来ます。
暖かい空気は上に昇り、冷たい空気は床を這う
という空気密度の特性があるからです。

薪ストーブをガンガン燃やしていても、室内がなかなか暖かくならない、これはまさに室内の暖めた空気もまたストーブに吸い込まれて煙突から排気されている事を意味します。
そうならない為には外気導入オプションによって、ストーブが必要とする空気の大部分を屋外から供給してやることで改善することが出来るのです。

外気導入オプションは、ストーブが必要とする空気の100%を導くと勘違いされる方も少なくありません。
理屈からすれば100%であっても良いとは思いますが、ストーブはメッチャアナログな器具です。
エアコンとかガスボイラーみたいに精密コントロールされるようなシロモノではありません。
ある意味かなりアバウトです。

実際のところ、弊社で使っているVCマディソンの外気導入アダプター
外気導入オプションについて
この形状をよく覚えましょう。
凹凸がかなりあって、これをピッタリくっつけても大きな隙間がある事が分かりますね。

外気導入オプションについて
こちらが吸気口です。
バイメタル(形状記憶合金)のコイルに繋がったワイヤーとレバーで開閉します。
バーモントが自動温度調整機能と呼んでいる機構で、ストーブが高温になるとバイメタルが伸びて吸気口のフタは閉じられます。そして温度が下がればバイメタルは縮んで吸気口のフタがわずかに開くのです。
この機構だけでもストーブの吸気レバーを全閉にしても、吸気口は完全には閉じられない、のです。
これがこの機種の標準なのですが、こういう事を説明してもなかなか理解していただけなくて困ることがあります。レバーを全閉にしても完全に閉らないのはケシカラン、欠陥だと言う方が実際いらっしゃるのです。

外気導入オプションについて
オプションの器具を分割してベースを取り付けたところです。
大きく隙間があります。

外気導入オプションについて
フタをしてダクトを繋ぎました。
ダクトは丸いところに差し込まれるので、本体脇の四角い隙間などはそのままです。

つまりこのオプションを用いてダクティング工事しても
吸気は100%外気にはならない
これがメーカー純正部品の正しい取り付け方です。
欠陥とかではありませんから。


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