2014年11月02日
デファイアントのオーバーホール
デファイアント エバーバーンのオーバーホールを依頼されました。
導入以来、セルフメンテナンスだったようで、他所の業者様が取り付けられたストーブです。
なかなか内部の分解メンテナンスの資料は無いので公開しておきます。
トップグリドルを開けてみると・・・・早速グリドルのガスケットロープから垂れ下がりの先制攻撃!!
こ、これは手強そうだ。
炉内はファイヤーバックに2つのクラック・・・
この部品はコンクリートなので割れたらお終いです。交換ですね。
ダンパーハウジングASSYの後ろからもガスケットロープが垂れ下がっていますね。
二次燃焼ボックスのファウンテンASSYに穴が・・・
ヒートシールドもひん曲がってしまっていますね。
これは重症です。開腹手術となりました。
天板を外し、ダンパーハウジングを取り外したところです。
ファイヤーバックの裏にファウンテンASSYがセットされています。ファイヤーバックのサイドにはファイバーロープで気密が図られていますね。このロープも交換します。
アンコールEVだと左右のサイドブリックが干渉するので、これを外さないとファイヤーバックが外せない?
デファイアントはサイドブリックを外さなくてもファイヤーバックは外せました。
サイドブリックも外して裏に入り込んだ灰を取り除いておきます。
ファウンテンASSY(二次燃焼ボックス)を取り外しました・・・というか、裏がへばりついたまま・・・
両サイドには灰・・・
エバーバーンには掃除用のジャバラホースが付属品であるのですが、このホースはこのファウンテンASSYの両サイドのスペースに落ちて溜まる灰を吸い出すために付属しているのですねー。しっかりと灰が溜まっていました。
そしてヒートガードは見事にひん曲がっています。
オーバーロード(高温過多)でダメージを受けた跡ですね。
全てのパーツを取り外して綺麗にしたところです。
二次燃焼システムはこのエリアに納められます。
奥床は外気導入パイプの接続口ですが、一時燃焼空気取り入れ口でもあります。
まず新しいシューガスケットを敷きます。
耐火シューを外すとこのガスケットは損傷してしまうので必ず交換するようにしてください。
新しいファウンテンASSYをセット。
耐火シューもセット
ファウンテンガスケットも忘れずに!
ファウンテンヒートシールドも取り付けておきます。
火室と二次燃焼エリアが区画されるようにファイヤーバックを取り付けます。
ダンパーハウジングASSYの再取り付け。
外した状態でインナー、アウターガスケットロープ等交換して組み付けます。
ダンパーハウジングASSYを取り付けていて問題発生。
この赤く囲った僅かな隙間・・・・
高温でハウジングが歪んでしまっていて出来た隙間。ここからロープが垂れ下がっていたんですね。
ダンパードアは正常に開閉できる状態でしたので、この隙間は大きいサイズのガスケットロープを埋め込んで塞ぎました。
ダンパードアのアタリも調整
折れていたアンダイアンも新しくセット
ガラスを磨いてオーバーホール終了
今シーズンに間に合いました。
輸入代理店はアフターサービスの為にメンテナンス用パーツの供給なども行っています。
ストーブが壊れたから生産国から部品を取り寄せる・・・のではなく、国内に膨大な部品の在庫をストックし、クイックデリバリーできるバックアップ体制が採られています。
30年くらい前のストーブのガラスであったり、バッフルプレートであったりでもオーダーから数日で手許に届き修理する事が出来ます。これはクルマでもなかなか出来ない事です。
弊社はwebページには掲載されていませんが、バーモントの輸入元ファイヤーサイド社の正規販売店です。
ファイヤーサイド社による技術サポートのもとで分解修理も行っています。
他社からご購入のストーブであっても、修理対応は致します。
※損傷状態によっては修理できかねる場合もございます。
修理のお問い合わせの際には、機種名、ストーブの写真などをメールで送ってください。
Posted by ペーターです at 22:59│Comments(0)
│メンテナンス